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バルセロナホテル・エスパーニャ と、数々の作品の題材となった美術史上最も有名な波、『神奈川沖浪裏』を描いた葛飾北斎(1760-1849)を結ぶ関係は、ほとんど知られていません。

浮世絵の最高傑作の一つであり、19世紀後半のヨーロッパに旋風を巻き起こした文化・芸術的潮流、「ジャポニスム」に影響を与えたとされる『神奈川沖浪裏』は、ラモン・カザス(Ramon Casasがホテル・エスパーニャの「人魚の間(Salón de las Sirenas)」の壁の装飾を手がけるにあたって、インスピレーションの源となったモチーフの一つです。

建築家のリュイス・ドメネク・イ・ムンタネー(Lluís Domènech i Montaner は、20世紀初頭にホテルの改築工事を開始した際に、宿泊客用ダイニングホールの装飾を画家のラモン・カザスに依頼しました。カザスは、画家および作家であったサンティアゴ・ルシニョール(Santiago Rusiñol)とともに、カタルーニャにおけるモダニズム開花の貢献者の一人であり、現実と幻想の中間的な海底を表現した素晴らしい作品で、ホールの壁を飾りました。そこには、人魚、地中海の魚、甲殻類、頭足類が、明るい色調と波のレリーフをバックに描かれています。

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頻繁に訪れていたパリで知った「ジャポニスム」を愛したカザスは、海面にあたる壁の最上部に、北斎の大波と同じスタイルの波の縁飾りを描き、モダニズム絵画有数の傑作を完成させました。天井の大きな天窓により、不思議な魅力を感じさせる包み込むような雰囲気が漂い、ダイニングホールは一種の巨大な水槽と化しています。このため、ホールは長年にわたって「水槽」という愛称で呼ばれていました。

2011年に行われたホテル改装を経て、「人魚の間」にはかつての素晴らしさがそのまま蘇り、泡の音を表現する照明が設置されたため、さらに魅力あふれる空間となりました。この照明は、ホール上に位置する「修道女の中庭(Patio de las Monjas)」にも使われています。

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ホテル・エスパーニャ

カタルーニャ・モダニズムの小さな宝石とされるホテル・エスパーニャは、1859に「フォンダ・デ・エスパーニャ(Fonda de España)」という名で開業。後に、音楽堂(Palau de Música)、サン・パウ病院(Hospital de Sant Pau)、リェオ・イ・モレラ邸(Casa Lleó i Moreraなどモダニズムの傑作を世に送り出した著名建築家リュイス・ドメネク・イ・ムンタネーが、エウセビ・アルナウ(Eusebi Arnauラモン・カザスの協力を得て、改装工事を行いました。

2010年に行われたホテル復興プロジェクトにより、ドメネク・イ・ムンタネーの構想の精神が復活。当初計画された通りのモダニズムの空間が蘇り、それと同時に最先端テクノロジー、デザイン、快適さがホテルに加わりました。

ガイド付き見学

ホテル・エスパーニャでは、月曜日~金曜日の12:1516:30土曜日の17:00から、館内見学を実施しています。所要時間は約40で、バル・アルナウ(Bar Arnau)、フォンダ・エスパーニャ(Fonda España、人魚の間など、ホテルの象徴的な場所の見学が含まれており、『神奈川沖浪裏』からの創作を冠したラモン・カザス作の素晴らしいフレスコ画が鑑賞できます。

見学人数に限りがあるため、事前のご予約が必要です。詳細は、ホテルのホームページ をご覧いただくか、935 500 000までお電話ください。

HOTEL ESPAÑA 4****
Carrer Sant Pau, 9-11
08001 Barcelona
Tel.: (+34) 93 550 00 00
info@hotelespanya.com
www.hotelespanya.com

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